磯子七福神は、大正7年(1918年)に磯子区・南区の七つの寺社に祀られ、当時、近郷の参拝者が巡拝して賑わっていました。当初は、岡村天満宮、稲荷社(埋地・磯子浜)も講中内でしたが、何時の日か、現在の高野山真言宗の七つの寺院に祀られるようになりました。戦中、戦後で一時途絶えておりましたが、昭和53年(1978年)磯子区制施行50周年記念を契機に、磯子区青少年指導員協議会が各寺院・神社と磯子区体育指導委員協議会の協力を得て、歴史・文化の研究保存、ふる里意識高揚と体力・健康保持のために約9Kmの歩行順路を作りました。磯子七福神めぐりは、初詣として岡村天満宮と国指定三殿台遺跡を含め、九ケ所を一巡りするコースを設定し、毎年正月の第一または第二の日曜日(雨天中止)に磯子区役所前・根岸坂下公園・磯子小学校・岡村中学校の4ケ所から午前9時に半日行程で巡ります。

七福神の神々は、インドの守護神である毘沙門天、弁財天に、中国の高僧である布袋、寿老人、福禄寿、並びに日本古来の神である恵比寿とインドの大黒天と大国主命と合体した大黒様です。私達の先祖の人々が、現世に求める欲求を満たす七つの福徳を授けてくれる神々を選び、お参りする風習がありました。巡拝は、平安時代の末期頃より始まり、江戸時代の全盛期には、お正月行事として欠かす事の出来ない行事となり、明治、大正、昭和の初期まで続き、近年、複活し始めました。周辺には、横浜港北七福神・三浦七福神・逗子葉山七福神・東京隅田川七福神・遠くは、三河七福神・長野伊那七福神・淡路島七福神等がある。